ズキズキ、あるいはギューッと締めつけられるような頭痛。その頭痛は、頭皮やこめかみのこわばりが関係していることがあります。デスクワークやスマホ、食いしばりなどで頭のまわりの筋肉がこり固まると、血のめぐりが悪くなって頭が重く感じられたり、痛みが出やすくなったりすると考えられています。うれしいことに、頭皮やこめかみは自分の指で手軽にほぐせる場所です。この記事では、頭痛がやわらぐ頭皮・こめかみマッサージのやり方を、部位別のポイントや押し方のコツ、やってはいけないタイミング、予防の生活習慣まで、はじめての方にもわかりやすく解説します。今つらい方も、くり返す頭痛に備えたい方も、ぜひ今日から取り入れてみてください。
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頭皮・こめかみのこりで頭痛が起きるのはなぜ?

頭は、髪の下に薄い「頭皮」があり、そのさらに下に前頭筋(おでこ側)・側頭筋(こめかみ側)・後頭筋(後頭部側)といった筋肉が広がっています。これらの筋肉は、首や肩の筋肉ともつながって頭全体を薄い帽子のように覆っています。長時間のパソコン作業やスマホ、うつむき姿勢、目の使いすぎ、無意識の食いしばりなどが続くと、この頭の筋肉がずっと緊張したままになり、こわばって硬くなっていくと考えられています。
筋肉がこって血のめぐりが悪くなると、老廃物がたまりやすくなり、周囲の神経が刺激されて痛みや重だるさとして感じられることがあります。とくにこめかみのあたりは、あごを動かす側頭筋が集まる場所。食いしばりや歯ぎしりのくせがある方は、ここがカチカチにこりやすく、こめかみを指で押すと「痛気持ちいい」と感じることが多いといわれています。
「締めつけられる頭痛」とこりの関係
頭全体や後頭部が、ヘルメットをかぶったようにギューッと締めつけられる。後ろから首すじにかけて重い。こうしたタイプの頭痛は、頭・首・肩の筋肉のこりや緊張が背景にあることが多いと考えられています。パソコンやスマホを見続けた夕方から夜にかけてつらくなりやすいのも特徴のひとつです。頭皮やこめかみをやさしくほぐすことは、こうしたこりからくる頭痛のセルフケアとして取り入れやすい方法といえます。
こんな人は頭皮がこりやすい|セルフチェック
まずは、自分の頭皮がこっていないかを確かめてみましょう。指の腹を頭皮に当てて、前後・左右に動かしてみてください。健康な頭皮は、頭蓋骨の上で皮膚がやわらかく動きます。反対に、皮膚がほとんど動かず「頭にぴったり張りついている」ように感じたら、頭皮がこっているサインかもしれません。次のような項目に多く当てはまる方は、頭皮やこめかみがこりやすい傾向があると考えられます。
- 1日に何時間もパソコンやスマホを見ている
- デスクワーク中心で、うつむき姿勢が長い
- 寝ているときや集中したときに歯を食いしばりやすい
- 目が疲れやすく、夕方になると目の奥が重い
- 首こり・肩こりを感じることが多い
- ストレスや緊張を感じる時間が長い
- 頭皮を指で動かしても、ほとんど動かない
- 髪の分け目がいつも同じで、その部分が張って感じる
当てはまる数が多いほど、頭のまわりの筋肉がこわばりやすい生活習慣になっている可能性があります。あてはまった方も、頭皮マッサージやこまめな休憩を取り入れることで、こりをためこみにくくしていけると考えられています。
頭皮のこりで出やすい頭痛・症状
頭皮やこめかみのこりが強くなると、頭痛以外にもさまざまな不調として感じられることがあります。代表的なものを挙げてみます。
- 締めつけられるような頭痛…頭全体や後頭部が重く、ギューッと痛む
- こめかみのズキズキ感…食いしばりや目の疲れと重なって出やすい
- 目の奥の重さ・眼精疲労…側頭筋やおでこの筋肉の緊張と関係することがある
- 首こり・肩こり…頭の筋肉と首肩はつながっているため一緒に出やすい
- 顔のむくみ・たるみ感…頭皮のこりで血流やリンパの流れが滞ることが一因といわれる
- 抜け毛や髪のボリューム低下が気になる…頭皮の血行と関係すると考えられている
これらは頭皮のこりだけが原因とは限りませんが、複数当てはまる場合は、頭のまわりの緊張をゆるめるケアが役立つことがあります。なお、片頭痛のようにズキンズキンと脈打つ強い痛みがあるときは、マッサージでかえって痛みが増すこともあるため、痛みの種類に合わせてケアを選ぶことが大切です。痛みの見分け方については、後半の「受診の目安」もあわせて参考にしてください。
頭痛が楽になる頭皮・こめかみマッサージのやり方

ここからは、指1本で今日からできる頭皮・こめかみマッサージを、部位ごとに紹介します。ポイントは「痛気持ちいい」くらいの弱めの力で、爪を立てずに指の腹で行うこと。強くこすると頭皮や髪を傷めることがあるので、あくまでやさしく、呼吸を止めずにリラックスして行いましょう。1か所につき10〜20秒ほど、無理のない範囲で試してみてください。
① こめかみをくるくるほぐす
両手の中指と薬指の腹を、左右のこめかみ(眉尻と目尻の間から少し上の、くぼんだあたり)に当てます。皮膚を軽く押さえたまま、円を描くようにゆっくり10回ほどくるくる回します。強く押すのではなく、皮膚と筋肉を一緒にやさしく動かすイメージです。食いしばりで疲れた側頭筋がゆるみ、こめかみの重さがやわらぐのを感じやすい方法です。
② 頭頂部(百会)を指の腹で押す
頭のてっぺん、左右の耳の一番高いところを結んだ線と、眉間から後ろへ伸ばした線が交わるあたりに「百会(ひゃくえ)」と呼ばれるくぼみがあります。両手の中指を重ねてそっと当て、息を吐きながら3〜5秒かけて真下にゆっくり押し、力を抜きます。これを3〜5回くり返します。頭全体がスッと軽く感じられる、リフレッシュに人気の場所です。
③ 生え際から頭頂部へ引き上げる
両手の指を大きく広げ、指の腹をおでこの生え際に当てます。頭皮を頭頂部に向かって、少しずつ位置をずらしながら引き上げるようにゆっくり動かします。前頭筋のこわばりがゆるみ、おでこや目の奥の重さのケアにつながります。分け目の部分は張りやすいので、少していねいにほぐしましょう。
④ 側頭部を手のひらで押し回す
両耳の上に手のひらの下側(手根部)を当て、頭を左右からやさしく挟むように押さえます。そのまま円を描くように、頭皮全体をゆっくり動かします。広い範囲を一度にほぐせるので、こめかみのケアと合わせて行うと効果的です。
⑤ 首の付け根・後頭部のきわをほぐす
両手の親指を、首の後ろの髪の生え際(耳の後ろの出っぱりと背骨の中間あたりのくぼみ)に当て、頭の重みを利用しながら上に向かってゆっくり押し上げます。ここは首から頭にかけての筋肉が集まる場所で、締めつけられるタイプの頭痛や、うつむき姿勢で疲れた首のケアに役立ちます。気持ちよさを感じながら5回ほどくり返しましょう。
マッサージは、痛みが強いときに無理に行う必要はありません。「なんとなく頭が重いな」「こめかみが張ってきたな」と感じた早めのタイミングで、こまめに取り入れるのがおすすめです。お風呂上がりや、仕事の合間の休憩時間など、リラックスできる場面で行うとより心地よく続けられます。
部位別のツボ・プラスのセルフケア
マッサージと合わせて覚えておくと便利なのが、頭痛のセルフケアに用いられる代表的なツボです。指の腹で「痛気持ちいい」程度に、息を吐きながら押してみましょう。
- 太陽(たいよう)…こめかみの、眉尻と目尻の間から指1本分ほど後ろのくぼみ。目の疲れやこめかみの頭痛のケアに用いられます。
- 百会(ひゃくえ)…頭頂部のくぼみ。頭の重さやリフレッシュに。上でも紹介したポイントです。
- 風池(ふうち)…後頭部の髪の生え際、左右のくぼみ。首や後頭部のこり、締めつけられる頭痛のケアに使われます。
- 天柱(てんちゅう)…風池の少し内側、首の太い筋肉の外ぶち。首こりからくる頭の重さに。
ツボ押しは強ければよいというものではなく、心地よいと感じる範囲で行うのがコツです。あわせて、温めたタオルやホットアイマスクで首の後ろやこめかみを温めると、血のめぐりがよくなり、こりからくる頭痛がやわらぎやすいと考えられています。ただし、痛みの種類によっては温めが逆効果になることもあるため、次で紹介する予防習慣や、後半のセルフケアの選び方も参考にしてください。
頭皮のこりを防ぐ予防・生活習慣

マッサージでその場のこりをゆるめることも大切ですが、そもそも頭皮をこり固めない生活を心がけると、頭痛のくり返しを減らしていけると考えられています。今日から取り入れやすい習慣をまとめました。
1時間に1回は姿勢をリセットする
デスクワークやスマホで同じ姿勢が続くと、頭・首・肩の筋肉が固まっていきます。1時間に1回を目安に、いったん立ち上がって首をゆっくり回したり、肩を上げ下げしたりして、こわばりをリセットしましょう。画面は目線の高さに近づけ、うつむきすぎない姿勢を意識するだけでも負担が変わります。
目を休ませる
目の使いすぎは、こめかみやおでこの筋肉の緊張につながります。作業の合間に遠くを見たり、目を閉じて温めたりして、こまめに目を休ませてあげましょう。就寝前のスマホを控えることも、目と頭皮の緊張をやわらげる助けになります。
湯船につかって温める
シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくりつかると、頭・首・肩の血のめぐりがよくなり、1日の緊張がほぐれやすくなります。入浴中や入浴後の温まったタイミングで頭皮マッサージを行うと、より心地よく続けられます。
食いしばりに気づく
日中、気づくと歯を食いしばっている方は、こめかみの側頭筋に負担がかかりがちです。「上下の歯は少し離しておく」ことを意識するだけでも、こめかみのこりの予防につながります。デスクに小さなメモを貼って気づきのきっかけにするのもおすすめです。
睡眠と自律神経を整える
睡眠不足やストレスは、筋肉の緊張や血流に影響すると考えられています。決まった時間に休む、寝る前に深呼吸でリラックスするなど、自律神経を整える習慣も、こりにくい頭のための土台になります。
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受診の目安|こんな頭痛は病院へ(何科)
頭皮のこりからくる頭痛の多くは、セルフケアで付き合っていける範囲のものと考えられています。一方で、頭痛の中には医療機関での相談がすすめられるものもあります。次のような場合は、自己判断せず受診を検討しましょう。
- 今までに経験したことのない、突然の激しい頭痛
- 手足のしびれ・ろれつが回らない・視野の異常などをともなう頭痛
- 発熱や吐き気・嘔吐をともなう強い頭痛
- だんだん頻度や強さが増していく頭痛
- 市販薬を頻繁に飲まないと日常生活がつらい
受診先としては、まずは脳神経内科(神経内科)や頭痛外来が目安になります。近くにない場合は、かかりつけの内科で相談し、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらうとよいでしょう。「病院に行くほどか迷う」というときも、頭痛の頻度や痛み方をメモしておくと、受診時に医師へ伝えやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q. 頭皮マッサージは1日に何回してもいいですか?
A. 「痛気持ちいい」程度のやさしい力であれば、朝・昼・夜など気づいたときに取り入れて問題ないと考えられています。ただし、強くこすりすぎると頭皮や髪を傷めることがあるため、力加減には注意しましょう。ゴシゴシ長時間行うより、短くこまめに行うのがおすすめです。
Q. マッサージ中に頭痛が強くなったらどうすればいい?
A. すぐに中止して、静かな場所で安静にしてください。ズキンズキンと脈打つような痛み(片頭痛タイプ)のときは、マッサージや温めで痛みが増すことがあります。痛みが落ち着かないときや、いつもと違う強い痛みのときは、無理をせず医療機関に相談しましょう。
Q. 頭皮マッサージは抜け毛や薄毛にも良いですか?
A. 頭皮の血行を促すことは、健やかな髪を育てる土台づくりに役立つと考えられています。ただし、マッサージだけで抜け毛が必ず改善するわけではありません。気になる場合は、睡眠・食事などの生活習慣も見直し、必要に応じて専門家に相談しましょう。
Q. 気圧が下がる日に頭痛が出やすいのですが関係ありますか?
A. 気圧の変化は自律神経や血管に影響し、頭痛が出やすくなる一因といわれています。頭皮のこりに気圧や生理周期の影響が重なると、よりつらく感じることもあります。気圧が下がる日を事前に知って早めにケアを始めることで、症状の負担を軽くしやすくなると考えられています。
まとめ
頭皮やこめかみのこりは、締めつけられるような頭痛や目の疲れ、首肩こりの一因になることがあります。うれしいのは、頭皮やこめかみは自分の指で手軽にほぐせる場所だということ。こめかみのくるくるマッサージや百会の指圧、生え際の引き上げ、首の付け根ほぐしを「痛気持ちいい」くらいのやさしい力でこまめに行うことで、こりからくる頭痛のセルフケアにつながります。あわせて、1時間に1回の姿勢リセット、目を休ませる、湯船で温める、食いしばりに気づくといった生活習慣を整えると、頭痛をくり返しにくい状態づくりに役立ちます。今日つらい方も、備えたい方も、できることから少しずつ取り入れてみてください。ただし、いつもと違う強い頭痛や、しびれ・発熱をともなう頭痛のときは、無理をせず医療機関に相談しましょう。
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ここまで読んでくださったあなたへ。頭痛は、こりだけでなく気圧や生理周期のリズムが重なって起こることもあります。「気圧とわたし」なら、低気圧の予報と生理周期をかけ合わせて頭痛に気をつけたい日を事前に通知。マッサージやセルフケアを始めるベストなタイミングがひと目でわかります。気圧予報・体調記録・生理周期管理はすべて無料。つらくなる前の「備える習慣」を、今日から始めてみませんか。
この記事は健康に関する一般的な情報をお伝えするもので、診断や治療を目的としたものではありません。症状の感じ方には個人差があります。気になる症状がある場合や、症状が続く・悪化する場合は、自己判断せず医師などの専門家にご相談ください。

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