「夕方になると首や肩がガチガチにこって、そのまま頭の後ろがズーンと重くなってくる」——そんな経験はありませんか。デスクワークやスマホを見る時間が長い女性に多いのが、首こり・肩こりからくる頭痛です。痛み止めでその場をしのいでいても、こりの原因そのものが残っていると、また同じように頭痛がぶり返してしまいがちです。
この記事では、首こり・肩こりがなぜ頭痛につながると考えられているのか、その原因やなりやすい人の特徴、そして自宅でできるほぐし方・ストレッチ・ツボ押し、予防のための生活習慣までをまとめて解説します。低気圧や気圧の変化で頭痛が悪化しやすい方にも役立つ内容ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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首こり・肩こりからくる頭痛とは?なぜ起こるのか(原因)
首こり・肩こりからくる頭痛は、多くの場合緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)と呼ばれるタイプに当てはまると考えられています。緊張型頭痛は、頭痛のなかでもとくに多いタイプといわれており、首や肩、後頭部の筋肉が過度に緊張することがきっかけの一つと考えられています。
私たちの頭は、体重のおよそ1割ほどの重さがあるといわれ、成人ではボウリングの球ほどの重さを、細い首と肩まわりの筋肉で一日中支えています。パソコンやスマホをのぞき込む姿勢が続くと、頭が前に突き出た状態になり、首や肩の筋肉には立っているとき以上の負担がかかると考えられています。

筋肉の緊張が続くと、その部分の血流が滞りやすくなります。血のめぐりが悪くなると、筋肉にたまった老廃物や、痛みに関わるとされる物質がうまく流れず、周囲の神経を刺激して痛みやこわばりを感じやすくなる——このような流れで、首や肩のこりが頭の重さ・締めつけられるような痛みへとつながっていくと考えられています。
また、首すじには自律神経が集まっているともいわれ、首こりが強い状態が続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなり、頭痛だけでなくめまいや倦怠感を感じる方もいます。気圧の変化に敏感な「気象病」タイプの頭痛も、もともと首や肩のこりがある方ほど悪化しやすい傾向があるといわれています。
首こり頭痛の主な原因
- 長時間の同じ姿勢:デスクワーク、スマホ、読書、運転などで首・肩が固定される
- 前かがみ・猫背の姿勢:頭が前に出て首の後ろの筋肉に負担がかかる(いわゆる「ストレートネック」傾向)
- 目の疲れ:ピント調整を続けることで、目のまわりから首・肩の筋肉まで緊張しやすい
- 冷え・血行不良:冷房や薄着で肩・首が冷えると筋肉が硬くなりやすい
- ストレスや緊張:心の緊張が続くと、無意識に肩に力が入りやすい
- 運動不足:筋肉を動かす機会が少なく、血のめぐりが滞りやすい
首こり頭痛になりやすい人・セルフチェック
まずは、ご自身がどのくらい首こり・肩こり頭痛のタイプに当てはまるか、簡単にチェックしてみましょう。以下の項目に、思い当たるものはいくつあるでしょうか。
- 一日のうちパソコンやスマホを見ている時間が長い
- 気づくと猫背になっている、または頭が前に出ていると言われる
- 後頭部から首すじ、肩にかけて重だるさやこわばりを感じる
- 頭全体が「はちまきで締めつけられる」ような痛みを感じることがある
- 夕方から夜にかけて頭痛が強くなりやすい
- 肩をまわすとゴリゴリと音がする、または動かしづらい
- 目が疲れやすく、目の奥が重く感じる
- 湯船につかったり肩を温めたりすると、頭痛が少し楽になることがある
- 冷え性の自覚がある
- ストレスや緊張を感じることが多い
当てはまる項目が多いほど、首や肩のこりが頭痛に関係している可能性が高いと考えられます。とくに「温めると楽になる」「夕方に強くなる」「締めつけられるような痛み」は、緊張型頭痛によくみられる特徴といわれています。反対に、ズキンズキンと脈打つように痛む、光や音がつらい、動くと悪化する、といった場合は片頭痛の要素も考えられ、ケアの方針が変わってきます。
首こり・肩こり頭痛の症状の特徴
首こり・肩こりからくる頭痛(緊張型頭痛)には、次のような特徴がみられると考えられています。ご自身の症状と照らし合わせてみてください。
- 痛み方:後頭部から首すじ、こめかみにかけて、締めつけられる・押さえつけられるような鈍い痛み
- 両側に起こりやすい:片側だけでなく、頭全体や両側に感じることが多い
- だらだら続く:ズキンと激しく痛むというより、重い痛みがじわじわと続きやすい
- 肩・首のこりを伴う:頭痛と同時に、肩や首のこわばり、目の疲れを感じやすい
- 動いても悪化しにくい:体を動かすと悪化する片頭痛と違い、軽く動くとむしろ楽に感じる場合もある
- めまい・ふらつき:首の緊張が強いと、軽いめまいや頭が重い感じを伴うこともある
ただし、頭痛のタイプは一つとは限らず、緊張型頭痛と片頭痛が混ざって起こることもあるといわれています。「いつもと違う強い頭痛」「これまで経験したことのない痛み」を感じたときは、自己判断で済ませず、医療機関に相談することが大切です。
首こり・肩こり頭痛の対処法
すでに頭痛が起きているときは、こわばった筋肉をゆるめ、血のめぐりを助けてあげることが基本の考え方になります。無理のない範囲で、次のような方法を試してみましょう。
1. 首・肩を温める
緊張型頭痛のように「温めると楽になる」タイプでは、首の後ろや肩を温めて血行を促すのがおすすめです。蒸しタオル(水でぬらして軽く絞り、電子レンジで温めたもの。やけどに注意してください)や市販の温熱シート、湯船にゆっくりつかる入浴などが手軽です。目の疲れを伴うときは、目もとを温めるのも心地よく感じられます。
2. 軽く体を動かす
じっとしているより、肩をゆっくり回す、首をやさしく傾けるなど、軽く動かすほうが血のめぐりが良くなり、楽に感じられることがあります。ただし痛みが強いときや、脈打つような片頭痛タイプのときは、動かすとかえってつらくなる場合もあるため、体の反応をみながら無理のない範囲で行いましょう。
3. 目と頭を休ませる
パソコンやスマホから少し離れ、遠くをぼんやり眺めたり目を閉じたりして、目と脳を休ませましょう。照明を少し落とした静かな場所で数分間深呼吸するだけでも、緊張がやわらぐことがあります。
4. 市販の痛み止めに頼りすぎない
市販の鎮痛薬でつらさをやわらげるのは一つの方法ですが、頭痛のたびに頻繁に飲む状態が続くと、かえって頭痛が起こりやすくなる「薬の使いすぎによる頭痛」につながることがあるといわれています。使用回数が増えていると感じる場合は、薬に頼りきりにせず、早めに医療機関へ相談することがすすめられています。
首・肩のこりをほぐすセルフケア(ストレッチ・ツボ)
ここでは、首こり・肩こりをやわらげるための、自宅でできるセルフケアを紹介します。どれも「気持ちいい」と感じる範囲で、ゆっくり呼吸をしながら行うのがコツです。痛みを我慢して強く引っ張ったり、勢いよく回したりするのは避けましょう。

首すじを伸ばすストレッチ
背すじを軽く伸ばして座り、頭をゆっくり右に倒して、左の首すじを伸ばします。右手を頭にそっと添えると、より心地よく伸びます。10〜20秒ほどキープしたら、反対側も同じように行いましょう。次に、あごを軽く引きながら首を前に倒し、後ろの首すじを伸ばします。呼吸を止めず、息を吐きながら伸ばすのがポイントです。
肩まわし運動
両肩に手を添え、ひじで大きな円を描くように、前まわし・後ろまわしを各5〜10回ゆっくり行います。肩甲骨から動かすイメージを持つと、肩まわりの血行がよくなりやすいといわれています。デスクワークの合間に取り入れると、こりの蓄積を防ぎやすくなります。
肩をすくめて脱力する
息を吸いながら両肩をぐーっと耳に近づけるように持ち上げ、5秒ほどキープ。そのあと息を吐きながらストンと肩の力を抜きます。これを数回くり返すと、力が入りっぱなしだった肩の緊張がゆるみやすくなります。
首こり・頭痛におすすめのツボ
- 風池(ふうち):後頭部の髪の生えぎわ、首の中心から左右に指2本分ほど外側の、少しくぼんだところ。頭の重さやこり感がつらいときに、親指でゆっくり押し上げるように刺激します。
- 天柱(てんちゅう):風池より少し内側、首の後ろの太い筋肉の外側のくぼみ。首の疲れや目の疲れにも用いられるツボといわれています。
- 肩井(けんせい):首のつけ根と肩先のちょうど真ん中あたり。肩こりを感じたときに、反対の手の指で気持ちよい強さで押します。
- 合谷(ごうこく):手の甲側、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみ。頭や首・肩の不調に幅広く用いられる万能のツボといわれ、デスクでも押しやすい場所です。
ツボ押しは「痛気持ちいい」くらいの強さで、息を吐きながら5秒ほどかけてゆっくり押し、ゆっくり離すのが目安です。強く押しすぎたり、長時間刺激しすぎたりしないよう気をつけましょう。体調がすぐれないときや、押して痛みが強くなる場合は無理に続けないでください。
首こり頭痛を防ぐ予防・生活習慣
首こり・肩こり頭痛は、日々の姿勢や習慣を少し見直すことで、起こりにくくしていくことが期待できます。今日から取り入れやすいポイントをまとめました。

姿勢を整える
イスに深く腰かけ、背すじを軽く伸ばし、耳・肩・骨盤が一直線になるイメージを意識しましょう。パソコンの画面は目線とほぼ同じか、やや下になる高さに調整すると、頭が前に出にくくなります。スマホは、うつむいて見るのではなく、なるべく目の高さに近づけて見るのがおすすめです。
こまめに動く・休憩する
同じ姿勢が続くほど筋肉は緊張します。30分〜1時間に一度は立ち上がって、肩を回したり首を伸ばしたりする「小休憩」を挟みましょう。トイレや飲み物のついでに軽く体を動かすだけでも、こりの蓄積を防ぎやすくなります。
体を冷やさない・温める
冷えは筋肉をこわばらせる原因の一つです。冷房の効いた場所では、羽織りものやストールで首・肩を冷やさない工夫を。夜はシャワーだけで済ませず、ぬるめの湯船にゆっくりつかると、全身の血行がよくなり首・肩の緊張もほぐれやすくなります。
睡眠と枕を見直す
睡眠不足や、合わない枕による寝ている間の首への負担も、首こりの一因になると考えられています。高すぎる・低すぎる枕は首に負担がかかりやすいため、自然な首のカーブを保てる高さのものを選びましょう。
適度な運動とリフレッシュ
ウォーキングや軽いストレッチ、ヨガなど、全身の血行をよくする運動を習慣にすると、こりにくい体づくりに役立つといわれています。あわせて、ストレスをためこまないよう、こまめに気分転換する時間を持つことも大切です。
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首こり頭痛がつらいとき、受診の目安は?何科に行けばいい?
セルフケアを続けても頭痛や首こりが改善しない場合や、日常生活に支障が出ている場合は、医療機関への相談を検討しましょう。相談先としては、脳神経内科(神経内科)や頭痛外来が挙げられます。肩・首のこりが強い場合は整形外科、目の疲れが気になる場合は眼科が対応することもあります。どこにかかればよいか迷うときは、まずかかりつけ医や内科に相談してみるのも一つの方法です。
とくに、次のような症状があるときは、早めに医療機関を受診することがすすめられています。
- これまで経験したことのない、突然の激しい頭痛
- だんだん強くなる頭痛や、いつもと様子が違う頭痛
- 手足のしびれ・力が入らない、ろれつが回らない、物が二重に見える
- 高熱や吐き気・嘔吐を伴う頭痛
- 市販薬を使う回数が明らかに増えている
これらは首こりとは別の原因が隠れている可能性も考えられます。「たかが頭痛」と我慢せず、気になる症状があるときは専門家に相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 首こりからくる頭痛は、温める・冷やすのどちらがいいですか?
A. 締めつけられるような緊張型頭痛のタイプでは、首・肩を温めて血行を促すと楽に感じられることが多いといわれています。一方、ズキンズキンと脈打つ片頭痛タイプでは、温めると悪化することもあるため、痛む部分を冷やすほうが合う場合があります。ご自身が「どちらで楽になるか」を目安にするとよいでしょう。
Q. マッサージで強くもんでもらうと逆効果になりますか?
A. 気持ちよい範囲であれば血行促進に役立つと考えられますが、強くもみすぎると筋肉を傷めたり、かえってこりを感じやすくなる「もみ返し」につながることもあるといわれています。「痛気持ちいい」くらいのやさしい刺激を心がけましょう。
Q. 低気圧のときに首こり頭痛がひどくなる気がします。関係ありますか?
A. 気圧の変化は自律神経や血管に影響すると考えられており、もともと首や肩のこりがある方ほど、気圧が下がる日に頭痛やだるさを感じやすい傾向があるといわれています。気圧が下がる日を事前に把握して、早めに温めたりストレッチしたりして備えておくと、つらさを軽くしやすくなります。
Q. スマホをよく見るのですが、首こり対策はありますか?
A. うつむいた姿勢が続くと首への負担が大きくなります。スマホを目の高さに近づけて見る、長時間続けて見ないでこまめに休憩する、見終わったら首や肩を軽く動かす——この3つを意識するだけでも、首への負担をやわらげやすくなります。
まとめ
首こり・肩こりからくる頭痛は、長時間の同じ姿勢や前かがみの姿勢、冷え、目の疲れ、ストレスなどによって首・肩の筋肉が緊張し、血行が滞ることが関係していると考えられています。多くは緊張型頭痛のタイプにあたり、「温める」「軽く動かす」「首・肩をほぐす」ことが基本のケアになります。
ストレッチやツボ押しなどのセルフケアに加えて、姿勢を整える・こまめに休憩する・体を冷やさない・睡眠環境を見直すといった生活習慣の工夫で、こりにくい体づくりを目指しましょう。気圧の変化で頭痛が悪化しやすい方は、気圧が下がる日を事前に知って備えておくことも、つらさを減らす大きな助けになります。無理をせず、自分の体の声を聞きながら、少しずつ心地よく過ごせる毎日を整えていきましょう。
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この記事は健康に関する一般的な情報をお伝えするもので、診断や治療を目的としたものではありません。症状の感じ方には個人差があります。気になる症状がある場合や、症状が続く・悪化する場合は、自己判断せず医師などの専門家にご相談ください。

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