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低気圧で吐き気・めまいがつらい|原因と今すぐできる対処法

低気圧の日に頭を押さえて休む女性・雨雲・温かいお茶のイラスト

雨が近づくと、なんだかムカムカして食欲がわかない。ふわふわと足元が頼りなく、立ち上がった瞬間に世界がぐらっと揺れる。その吐き気やめまい、もしかしたら気圧の変化が引き金になっているのかもしれません。天気が崩れる前や台風が近づく日、季節の変わり目にきまって同じ不調が出るなら、それは「気象病(天気痛)」と呼ばれる体の反応の一つと考えられています。この記事では、低気圧で吐き気・めまいが起こるしくみから、つらいときにその場でできる対処法、ツボやセルフケア、ふだんの予防、そして「これは受診したほうがいい」という見極めまで、やさしく順番に整理していきます。

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目次

なぜ気圧の変化で吐き気・めまいが起こるの?

気圧の変化を感じ取る内耳と気圧計・雲のイラスト

気圧が下がると吐き気やめまいが出やすくなる背景には、耳の奥にある「内耳(ないじ)」という器官が関わっていると考えられています。内耳は音を聞くだけの場所ではなく、体のバランスや傾きを感じ取る「平衡感覚のセンサー」の役割も担っています。この内耳の中には気圧のわずかな変化を感じ取るセンサーがあるといわれ、天気が崩れて気圧が下がると、その情報が脳へと伝わります。

問題は、内耳が感じ取った「気圧が変化した」という情報と、目から入ってくる「まわりは動いていない」という情報のあいだに、ズレが生まれてしまうことです。乗り物酔いと似たしくみで、脳がこの感覚のズレを処理しきれなくなると、自律神経が乱れ、吐き気・めまい・頭痛といった不調としてあらわれると考えられています。

自律神経の乱れが吐き気につながる

自律神経は、体を活動モードにする「交感神経」と、休息モードにする「副交感神経」の2つがバランスを取り合って、胃腸の動きや血流、心拍などを無意識にコントロールしています。気圧の変化というストレスがかかると、このバランスが崩れやすくなります。胃腸の働きをつかさどるのも自律神経なので、バランスが乱れると胃のむかつきや吐き気としてあらわれやすいのです。乗り物に酔ったときに気持ち悪くなるのと同じ流れだと考えると、イメージしやすいかもしれません。

内耳の血流やむくみも関係する

気圧が下がると、体はわずかにむくみやすくなるといわれています。内耳のまわりの血流やリンパの流れが滞ると、平衡感覚のセンサーがより敏感に、あるいは不安定に反応しやすくなり、ぐるぐる・ふわふわとしためまいが出やすくなると考えられています。もともと乗り物酔いをしやすい人や、耳が敏感な人ほど、この影響を受けやすい傾向があるといわれます。

吐き気・めまいが起きやすい人の特徴とセルフチェック

同じ低気圧でも、まったく平気な人と、決まってつらくなる人がいます。次のような特徴に多くあてはまる人は、気圧の変化で吐き気・めまいが出やすいタイプと考えられています。

  • 乗り物酔いをしやすい(バスや車、船で気持ち悪くなりやすい)
  • 耳鳴りや耳がつまる感じを覚えることがある
  • 天気が崩れる前になんとなく体調の変化を感じる
  • ストレスや疲れをためやすく、睡眠が不規則になりがち
  • 肩こり・首こりが慢性的にある
  • 生理前や生理中に体調を崩しやすい
  • もともと頭痛持ちである

下のセルフチェックも、思い当たるものを数えてみてください。

  • □ 雨の日や台風が近づく日に、決まって吐き気やめまいが出る
  • □ 天気予報を見なくても「今日は崩れそう」と体で分かることがある
  • □ 立ち上がったときにふらっとすることが増えた
  • □ 気持ち悪さと同時に、頭が重い・締めつけられる感じがある
  • □ 季節の変わり目に体調をくずしやすい

あてはまる項目が多いほど、気圧の影響を受けやすいと考えられます。ただし、これはあくまで「傾向を知るための目安」です。気になる症状が続くときは、後半でお伝えする受診の目安も参考にしてください。

低気圧で出やすい吐き気・めまいの症状

気圧の変化による不調は、人によってあらわれ方がさまざまです。「吐き気」「めまい」といっても、感じ方には次のような幅があります。

吐き気の出方

食欲がわかない、胃がムカムカする、乗り物に酔ったときのような気持ち悪さが続く、においに敏感になる、といった形であらわれやすいといわれます。実際に嘔吐まではいかなくても、「一日中うっすら気持ち悪い」という状態が続くと、それだけで気力がそがれてしまいます。

めまいの出方

めまいには大きく分けて、まわりがぐるぐる回るように感じるタイプと、ふわふわ・ゆらゆらと足元が不安定に感じるタイプがあります。気象病では後者の「ふわふわ」タイプを訴える人が多いといわれますが、感じ方には個人差があります。立ち上がったときや、階段の上り下りでふらつく、まっすぐ歩きにくいといった形で気づくこともあります。

一緒に出やすいほかの症状

吐き気・めまいと同時に、頭痛(ズキズキする片頭痛や、締めつけられる緊張型頭痛)、体のだるさや眠気、肩こり、気分の落ち込みなどが重なることも少なくありません。いくつもの不調が同時に押し寄せると、「気のせいかも」と我慢しがちですが、体はきちんとサインを出しています。

つらいときにその場でできる対処法

暗く静かな部屋で横になって休む女性とコップの水のイラスト

吐き気やめまいがつらいときは、まず「無理をしない」ことが第一です。がんばって動こうとするほど症状がつらく感じられることもあります。次のような対処を、できる範囲で試してみてください。

1. 安静にして楽な姿勢をとる

可能なら横になり、目を閉じて安静にします。めまいがあるときに動きまわると転倒の危険もあるため、まずは安全な場所でじっとするのが大切です。頭を動かすと症状が強くなることがあるので、ゆっくりとした動作を心がけましょう。

2. 静かで薄暗い場所で休む

強い光や大きな音、人混みの刺激は、めまいや吐き気を悪化させることがあります。カーテンを閉めて薄暗くした、静かな部屋で休むと、脳への刺激が減って楽になりやすいといわれています。

3. 締めつけをゆるめて深呼吸する

ベルトや下着など体を締めつけるものをゆるめ、ゆっくりと深い呼吸をくり返します。息を吸うより吐く時間を長くすると、休息モードの副交感神経が優位になりやすく、気持ちが落ち着きやすいといわれています。4秒吸って、6〜8秒かけて吐く、を数回くり返してみましょう。

4. 内耳の血流をうながす

耳を優しく引っ張ったり、耳全体をくるくると回したりする「耳マッサージ」は、内耳まわりの血流をうながすセルフケアとして知られています。蒸しタオルなどで耳の後ろを温めるのも、心地よく感じられる方法の一つです。

5. 冷たい水や少量の飲み物で落ち着く

吐き気があるときは、冷たい水やお茶を少しずつ口に含むと、気分が落ち着くことがあります。一度にたくさん飲むと胃に負担がかかるため、少量ずつが基本です。しょうがやペパーミントなど、胃をすっきりさせるといわれる香りが合う人もいます。

6. ツボを押してみる

手首の内側にある「内関(ないかん)」は、吐き気・乗り物酔いのケアに用いられるツボとして知られています。詳しい押し方は次の章でご紹介します。

吐き気・めまいをやわらげるツボ・セルフケア

手首のツボ押し・耳のマッサージ・合谷を押す手のイラスト

ツボ押しは、いつでもどこでも道具なしでできるセルフケアです。「気持ちいい」と感じる程度の強さで、息を吐きながらゆっくり5秒ほど押し、ゆっくり離す——これを数回くり返すのが基本です。強く押しすぎないよう気をつけましょう。

内関(ないかん)|吐き気・乗り物酔いに

手首の内側、横じわの中央から指3本分ひじ側に進んだところにあるツボです。2本の腱のあいだにあり、吐き気やムカムカ、乗り物酔いのケアによく用いられます。反対の親指で、心地よい強さで押してみましょう。デスクでも人目を気にせずできるのがうれしいポイントです。

合谷(ごうこく)|頭の重さ・全身の不調に

手の甲側、親指と人さし指の骨が交わるあたりのくぼみにあるツボです。頭痛や肩こり、全身のさまざまな不調のケアに使われる万能のツボとして知られています。少し痛気持ちいいくらいの強さで押すのが目安です。

耳まわりのマッサージ|めまい・内耳ケアに

両耳を軽くつまんで、上・横・下に各5秒ずつ引っ張り、最後に耳を包むように前後にくるくると回します。内耳まわりの血流をうながすといわれ、めまい対策のセルフケアとして手軽に取り入れられます。お風呂で体が温まっているときに行うのもおすすめです。

首・肩をゆるめる

首や肩のこりは、頭部への血流を滞らせ、頭痛やめまいを感じやすくする一因といわれています。肩をゆっくり上げてストンと落とす、首をゆっくり左右に倒す、といった軽いストレッチで、こわばった筋肉をほぐしてあげましょう。痛みを感じるほど無理に伸ばさないことが大切です。

吐き気・めまいを起こしにくくする予防・生活習慣

気圧そのものを変えることはできませんが、気圧の変化に負けにくい体づくりは、日々の習慣で近づけていけます。自律神経を整えることが、予防の大きなカギと考えられています。

睡眠のリズムを整える

寝不足や不規則な睡眠は、自律神経のバランスを崩す大きな要因です。毎日なるべく同じ時間に寝起きし、朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセットする習慣が、天気に左右されにくい体づくりを助けてくれます。

朝ごはんと規則正しい食事

朝食を抜くと血糖値が不安定になり、だるさや不調を感じやすくなるといわれています。1日3食を規則正しくとり、胃腸に負担をかけすぎないことが、自律神経を整えるうえで大切です。冷たいものばかりで体を冷やさないことも意識してみましょう。

適度に体を動かす

ウォーキングや軽いストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすと、血流がよくなり自律神経も整いやすくなるといわれています。運動が苦手な人は、一駅歩く・エレベーターを階段に変えるなど、生活のなかの「ちょっと」から始めてみてください。

耳のケアと温めを習慣に

入浴で体をしっかり温め、耳まわりの血流をよくしておくことも、内耳を元気に保つ助けになると考えられています。シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくりつかる日をつくってみましょう。

気圧の変化を「先に知っておく」

そして予防でいちばん心強いのが、気圧が下がる日を前もって把握しておくことです。あらかじめ知っていれば、その日は予定を詰め込みすぎない、早めに休む、酔い止めや常備薬を用意しておく、といった準備ができます。「不調の原因が分かっている」というだけでも、不安がやわらぎ、心の負担がずいぶん軽くなります。

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受診の目安|何科に行けばいい?

気圧による吐き気・めまいはセルフケアでやわらぐことも多いですが、なかには別の病気が隠れていることもあります。次のような場合は、我慢せず医療機関を受診しましょう。

  • めまいや吐き気が長く続く、または急激に強くなった
  • 手足のしびれ、ろれつが回らない、激しい頭痛をともなう
  • 耳鳴りや難聴、耳のつまりが強くなってきた
  • 意識が遠のく、まっすぐ立てないほどのめまいがある
  • 日常生活に支障が出るほど症状がくり返される

何科を受診すべきか迷ったときは、症状に合わせて次を目安にしてください。めまいや耳の症状が強い場合は耳鼻咽喉科、頭痛が主なら脳神経内科(神経内科)や頭痛外来、全身のだるさや自律神経の不調が気になるなら内科が入り口になります。近年は「天気痛外来」「気象病外来」を設けている医療機関もあります。特に、手足のしびれやろれつが回らないなどの症状をともなう突然のめまいは、緊急の対応が必要な場合があるため、ためらわず医療機関へ相談してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 低気圧の吐き気に市販の酔い止めは効きますか?

乗り物酔いと似たしくみで起こると考えられているため、酔い止めが助けになる人もいるといわれています。ただし体質や症状によって合う・合わないがあり、常用が適切かどうかは自己判断が難しいところです。くり返し使いたい場合は、薬剤師や医師に相談すると安心です。

Q. コーヒーやカフェインは吐き気に良いですか?

カフェインには血管を収縮させる作用があるといわれ、頭痛には役立つこともありますが、とりすぎは胃に負担をかけ、吐き気を強めることもあります。吐き気が強いときは無理に飲まず、様子を見ながら少量にとどめるのがよいでしょう。

Q. 何もしていないのにめまいがするのはなぜ?

気圧の変化は、自分では意識できないうちに体に影響を与えていると考えられています。「特別なことをしていないのに不調が出る」のは気象病の特徴の一つで、決して気のせいではありません。天気と症状を記録して関連が見えてくると、対策も立てやすくなります。

Q. 症状が出る前に予防できますか?

気圧が下がる日を事前に知り、睡眠や食事を整えて、その日は無理をしないよう予定を調整することで、症状を軽くできる可能性があります。気圧予報アプリなどを活用して「備える」ことが、いちばんの予防につながります。

まとめ

低気圧で吐き気やめまいが起こるのは、気圧の変化を感じ取る内耳と、それをきっかけに乱れやすくなる自律神経が関わっていると考えられています。つらいときは、静かで薄暗い場所で安静にし、深呼吸や耳のマッサージ、内関・合谷といったツボ押しで体を落ち着かせてあげましょう。そして、睡眠・食事・適度な運動で自律神経を整え、気圧が下がる日を前もって知っておくことが、くり返す不調を軽くする心強い予防になります。「天気のせいで体調が悪くなるなんて」と我慢せず、自分の体のサインをやさしく受け止めて、無理のない一日を過ごしてくださいね。強い症状や気になる症状が続くときは、早めに医療機関へ相談しましょう。

🌸 読み終えたあなたへ。次の「崩れる日」に備えませんか?

吐き気やめまいは、突然やってくると不安なもの。でも「今日は気圧が下がる」と前もって分かっていれば、心と予定の準備ができます。「気圧とわたし」なら、低気圧の予報あなたの生理周期をかけ合わせて、不調が出そうな日を先回りで通知。気圧予報・体調記録・生理周期管理はすべて無料です。つらい日を一日でも減らすために、今日から「備える」を始めてみてください。

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※ ご注意
この記事は健康に関する一般的な情報をお伝えするもので、診断や治療を目的としたものではありません。症状の感じ方には個人差があります。気になる症状がある場合や、症状が続く・悪化する場合は、自己判断せず医師などの専門家にご相談ください。
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この記事を書いた人

「気圧とわたし」開発者。自身も低気圧や天候の変化による頭痛・だるさに長く悩んできた経験から、「つらさを我慢するより、前もって備えられる毎日を」という想いでアプリと本ブログを立ち上げました。気象病・頭痛・PMSとうまく付き合うためのセルフケアの知恵を、むずかしくなく・今日から試せる形でお届けしています。

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